流行通信 2001年10月−12月 |
機動戦士ガンダム
|
いま日本でもっとも人気のあるゲームのひとつが「機動戦士ガンダム 連邦vs.ジオンDX」です。ガンダムに関連したゲームには、ゲーム機用、携帯電話用からインターネット上のものまで数えきれないほどの種類がありますが、最も新しいものがプレイステーション2用のこのネットワーク対応ゲームソフトです。(2002年4月にはドリームキャスト版も発売される予定です。)2001年12月の発売から3日間で65万本を出荷し、すぐに売り上げランキング1位になってしまいました。 「機動戦士ガンダム」が初めてテレビ放映されたのは、もう20年以上も前の1979年のことでした。地球の周辺にたくさんの「スペースコロニー」と呼ばれる人口都市をつくり、人類がどんどん移民を始めている未来の話です。あるコロニー群が「ジオン公国」と名乗り、地球連邦政府に反乱を起こします。ジオン公国と連邦政府の戦いの中で、アムロ少年が人間型兵器ガンダムを操縦して戦いながら、人間的に成長していくという物語です。この番組は当時の子どもや若者たちに大変な人気だったため、番組終了後も何度も再放送されたり、続編や映画も続々と制作されるようになりました。そればかりか、番組に登場した「モビルスーツ」と呼ばれる人間型兵器のプラモデルが発売され、こちらも大変な人気を集めるようになりました。 現在でも毎年のように各地でアニメやプラモデル関係のイベントや展示会が開かれています。そして「ガンダム」のブースには必ず大勢の子どもたちが集まります。子どもたちばかりではありません。子どもたちにつきそってきたお父さんたちも負けないほど真剣な目をしています。彼らはみな子どものころからの熱心なガンダム・ファンなのです。 ガンダムが「活躍」しているのはゲームやプラモデルばかりではありません。2001年3月にはガンダムの歴史の総決算ともいうべき公式百科事典『GUNDAM OFFCIALS』が刊行、また6月にガンダムばかりの記事を掲載した雑誌『ガンダムエース』が創刊され、創刊号は30万部がただちに完売しました。さらに今年2月には劇場版映画「∀(ターンエー)ガンダムI 地球光」「∀ガンダムII 月光蝶」も公開されました。 アメリカでもガンダムは紹介されました。2000年3月以降、ケーブルテレビ「カートゥーン・ネットワーク」でガンダムシリーズの映画やアニメが次々に放送され、好視聴率を獲得しています。バンダイアメリカが発売したプラモデルやフィギュアなどもよく売れています。 このように、21世紀に入ってからもガンダムの人気は衰えるどころか、存在感はますます増してきました。2001年8月に東京ビッグサイトで開かれたキャラクター商品の展示販売イベントでは、高さ1.5メートルで値段が20万円もする大型プラモデル120体が、すべて売れ切れてしまったそうです。 プレイステーション2のゲームソフト「機動戦士ガンダム 連邦vs.ジオンDX」は、子どもばかりでなく大人も大勢が買ったそうです。ともにガンダム・ファンの親子が、いっしょに楽しんでいることでしょう。 写真:「機動戦士ガンダム 連邦vs.ジオンDX」ではガンダムの世界を満喫することができます。(© 創通エージェンシー・サンライズ) |