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世界遺産は、私たちの先祖が守り、受け継いできた人類共通の遺産を、国際的に協力して守っていこうというものです。1972年に世界遺産条約がユネスコ(国際連合教育科学文化機関)(日本語版のサイトはありません)という国際的な機関の総会で採択され、この条約を結んだ国が選んだ自然や文化財を世界遺産リストに登録し、次の世代に引き継いでいくことが決められました。
この考えが生まれたのは、エジプトのナイル川にダムを作る計画があって、古い神殿などの遺跡が水に沈んでしまう危機があったことがきっかけです。ユネスコが世界に保護を呼びかけて、多くの国が協力して遺跡をほかの場所に移しました。
世界遺産には「文化遺産」、「自然遺産」、「複合遺産」の3つがあります。文化遺産は、人間が作り出した建造物や遺跡、自然遺産は、自然の力でできた地形や景色、生物、複合遺産は文化的、自然的の両方から見て大切なもののことです。
2002年6月現在、世界遺産リストに登録されている文化遺産は563件、自然遺産は144件、複合遺産は23件の計730件です。世界遺産のある国は125カ国あります。
写真提供:PANA