流行通信
2000年4月−6月
携帯でネットサーフ

 今や移動電話は会話をするだけのものではありません。多くの人がインターネットを経由して、移動電話同士、あるいはパソコンとの間で電子メールをやり取りしています。

 日本では移動電話は大変な人気で、2000年7月に加入者数はついに6000万人を突破しました。日本の人口は約1億2600万人ですから、ほぼ2人に1人が持っている計算になります。こうなるともう「人気商品」というより、多くの人にとって「生活必需品」になりつつあります。

 移動電話をインターネットに接続できるサービス、「iモード」をNTT DoCoMoが始めたのは1999年の春ごろでした。iモードの人気は爆発的に広がり、その後ほかの移動電話サービス会社も同様のサービスを開始しました。机の前に座っていなくてもインターネットのホームページへアクセスできますから、いつでもどこからでも情報が簡単に手に入るばかりか、人気歌手のコンサートの切符を予約したり、天気予報やニュースなどを随時手に入れることもできます。すでに国内で1700万人以上がこれらのサービスを利用しています。

 利用できる多くの機能のなかで、若い世代にいちばん人気があるのが電子メールです。簡単にメッセージを作り、いつでも送受信できます。口に出してはなかなか言えないけれど、文章だと意外とすんなり書けることもあり、メールを使って好きな相手に自分の気持ちを告白する人もいるのです。(しかし、授業中に音も立てずに片手で「こっそり」通信できることが理由なのか、ほとんどの小中学校では生徒は携帯電話を学校へ持ってきてはいけないことになっています)。

 家庭用ゲーム機も、近々携帯電話やPHSと接続して遊べるようになります。移動電話を通じて遠くにいる友人とゲームをしたり、ゲームのデータを交換したりできるほか、たとえば、プロ野球ゲームで選手のデータを実際のシーズンの成績などに応じて更新するなど、ゲームの情報を常に新しくできるようになるのです。

 ゲームソフトも、そのような機能をうまく生かしたものに変わっていくことでしょう。いったいどんな楽しいソフトが出てくるのか、今から楽しみです。


写真: 移動電話をインターネットに接続すると、手軽にネットサーフが楽しめます。

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